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警察OB・ジャーナリストが語る【警察/メディアの実態2】三浦春馬さん不審死 なぜメディアは追及しないのか?

「マスコミの方々、真実を伝えてください」
20200904 アミューズの報告に対する元スタッフの反応
春馬さんの親しいスタッフの方を始め、毎日あちらこちらで多くの人達が同じような疑問を投げかけています。
なぜ、メディアは報じないのか1
なぜ、メディアは報じないのか2
三浦春馬さんから始まった芸能人の不審死、こんなにも不可解なことだらけなのに、なぜ、報道検証をしないのでしょうか?

警察OBが語る【警察&メディアの実態1】 日本の警察は 本当に「優秀」なのか?では、愛媛県警の元警察官、仙波敏郎氏も少し触れて下さいましたが、今回は、仙波氏同様、警察の表も裏も知り尽くした「黒木昭雄」氏と、ジャーナリスト達が語って下さった「警察とメディアの実態」を中心にご紹介したいと思います。


黒木昭雄  元警視庁巡査部長・警察ジャーナリスト
黒木昭雄氏プロフィール

プロフィールにもあるように、黒木氏は現役時代、23回もの警視総監賞を受賞するほど優秀な警察官だったのにもかかわらず、1999年2月に退職されました。辞職された理由は、「腐りきった警察をなんとか外から良くしたいと思ったから」だったそうです。

退職後、「捜査する警察ジャーナリスト」として様々な事件を徹底的に追及してこられましたが、最後に捜査された「岩手17歳女性殺害事件」で、精神的にも経済的にも追い込まれてしまい、2010年11月に自死。正義感がとても強く、本当に警察官の鏡のような方だったので、そのような最期になってしまい残念ですが、黒木氏の過去のインタビューを通して、警察の実態や警察と癒着するメディアの実態が垣間見れます。
インタビュー内容を理解するには、まずは黒木氏が追っていた「岩手17歳女性殺害事件」を理解しなければなりません。すごく複雑な事件なので、こちらの「ザ・スクープSP」と「はじげさんの時系列詳細」の動画をご覧下さい。

プロフィールにもあるように、黒木氏は現役時代、23回もの警視総監賞を受賞するほど優秀な警察官だったのにもかかわらず、1999年2月に退職されました。辞職された理由は、「腐りきった警察をなんとか外から良くしたいと思ったから」だったそうです。 
退職後、「捜査するジャーナリスト」として様々な事件を徹底的に追及してこられましたが、最後に捜査・取材された「岩手17歳女性殺害事件」で、精神的にも経済的にも追い込まれてしまい、2010年11月に自死。正義感がとても強く、警察官の鏡のような方だったので、そのような最期になってしまい本当に残念です。
著書の『警察はなぜ堕落したのか』は、警察不祥事及びその不祥事を引き起こしている警察組織堕落の原因について書かれています。栃木リンチ殺人事件、桶川ストーカー殺人事件、京都小学生殺人事件(てるくはのる事件)、バスジャック事件、名古屋五千万円恐喝事件、長野の警察官拳銃不正使用事件という個々の事件を通して、警察組織が起こす、事件処理の不作為や不受理(いわゆる「ほたくり」)及び不適正処理の隠蔽を詳記。このような警察不祥事を作り出す警察組織の構造的原因として、警察学校による洗脳教育、洗脳教育により作り出される階層性(階級制)、実務能力とはかけ離れた昇任試験等を黒木氏は挙げています。つまり、暗記ペーパーテストの結果を重視した階層性で、お勉強ができる人のみが昇進できるという警察組織の構造。警察の怠慢、住民の訴えへの無関心さ、「キャリアの経歴にキズをつけてはいけない」という恐るべき独善的な論理、現場感覚を無視した官僚主義、警察の事件処理の不作為、隠蔽体質などは、怒りを通り越し、開いた口も塞がりません。
岩上安身 フリーのジャーナリスト
岩上安身氏プロフィール

寺澤有 フリーのジャーナリスト
寺澤有氏プロフィール

対談内容を理解するには、まずは黒木氏が追っていた「岩手17歳女性殺害事件」を理解しなければなりません。すごく複雑な事件なので、こちらの「ザ・スクープSP」と「はじげさんの時系列詳細」の動画をご覧下さい。











なんとなくでも事件の概要を理解できましたでしょうか? 
「岩手17歳女性殺害事件」は、勿論、春馬さんとは何の関係もありませんが、事件について報じる場として、2010年3月企画された「黒木昭雄 X 岩上安身 X 寺澤有」の三氏対談の内容を通して、「警察とメディアの実態」が垣間見れます。 

 警察の実態 22  警察の筋書通りに決着


17:40–警察は自分達の筋書き通りに発表して終わり。犯人の心理や帰宅するルートなど、逆の視点で考察する裏付け捜査もまったくしない。

2010年3月23日 黒木昭雄 X 岩上安身 -1~3/17-
 警察の実態 23  警察の怠慢・ミス隠蔽

6:10–捜査する警察はあらゆる状況から小原勝幸を犯人と断定するわけなので、当然ながら恐喝事件が起こっていたのも把握してるはず。であるならば、当然、Z氏に対して事情聴取をしてなければならないのに、していない。信じられないことに、小原勝幸が恐喝事件の被害届を出したのに、岩手県警は認めていない。

Z氏は日本刀所持をしていたため銃刀法違反に当たるのに、岩手県警はまったく捜査せず、逮捕もされていない。殺人事件にかかわっていたかもしれないのに。これは明らかに警察のミス。殺人事件が起きてからは、このミスを隠蔽するために、作為的に懸賞金をワザとかけてまでして、小原を犯人に仕立て上げようとしたのではないか…と疑問視している。(その証拠に岩手県警は、小原勝幸の捜索に「警察犬導入にはお金がかかり、家族が支払うことになる」と大嘘をつき、検問もせず、たったの半日で打ち切り、真剣に探そうとしていない様子がうかがえる。)

ねこ鍋

2010年3月23日 黒木昭雄 X 岩上安身 -4~5/17-

 「筋書通りに決着させる警察の実態」については、仙波敏郎氏も問題提起されていましたが、この「逆の視点で考察する裏付け捜査をまったくしない」岩手県警のような怠慢&失態は、三浦春馬さんをはじめとした一連の芸能人の不審死においても然り。早い段階から、「自死」と決め付け、結局は役作りが目的だったと判明したノートとを遺書と勘違い(?)し、別の視点からの十分な捜査や司法解剖・薬毒物検査もせずに決着していますよね。


警察犬導入についても大噓をつくなど、殺人事件ですらまともに捜査をしてないのは明らかなのですから、ましてや「自死」と片づけられる案件に、時間やエネルギーを割いて捜査するとは考えにくいですよね。


 警察の実態 24  被害者の人権を貶める

4:45–被害者・佐藤梢さんの背中にタトゥーがあったことを警察がメディアにリークしたために、村人がトーンダウンし、サポートする人達が減っていった。桶川の被害者・伊野詩織さんも大学生だったのに、警察のリークによって「風俗嬢」にされてしまった。栃木のリンチ殺人事件の須藤正和さんも真面目な会社員だったのに、警察が「暴走族」と発表したことにより、傷つけられた。「どうせ風俗嬢なんから、どうせ暴走族なんだから、殺されていいんだ」というイメージをワザと作っているのは大問題。

8:05–(岩上)被害者の人権を貶めることで、非常に安易な解決の仕方に警察が誘導していくのは多々あること。

9:05–桶川ストーカー問題も、栃木のリンチ殺人事件も、警察の不祥事問題に関わってくる。遺族がメディアと関わって真実を書かれてしまうと、折角警察が情報を公開しても効果が薄れてしまうので、遺族とメディアを分断させるために、警察は被害者に「メディアは信じるな」と念押し、被害者の弱みをメディアにリークする。

ねこ鍋

2010年3月23日 黒木昭雄 X 岩上安身 -6~7/17-

  春馬さんの場合、警察が直接春馬さんに対してペラペラ発表することはありませんでしたが、メディアの方は、警察が「自殺」と判断してから、そのストーリーに合わせるかのように、春馬さんのご両親(特にお母様)の人権を貶めて「風俗店に勤務・ホストの男性と再婚・宗教団体とトラブル・息子に金の無心」などなど。。。報道され、その結果、あたかもその息子である春馬さんは「鬱になり自死して当然」という印象を世間に作って行きましたよね。しかも、「繊細」という言葉と共に、「劣等感に苛まれ、卑屈になり、芸能界の仕事に嫌気がさして逃げたい」と語っていた10年も前の話も持ち出して。


 警察の実態 25  筋書のため解剖結果も歪める

警察は、z氏の恐喝事件を取り扱わなかったミスを隠蔽するため、「佐藤梢A」さん、「佐藤梢B」さんのすり替えだと最初警察は気が付かないミスを犯した。被害者「佐藤梢B」さんの死亡推定時刻の不可解な点。司法解剖した岩手医科大学の発表を元に「2008年6月30日~7月1日殺害した」と当初報道があったが、のちに「小川に遺体が漬かっていたため、死亡推定時刻がさかのぼる可能性がある」との報道に変わり、その後の報道はない。情報公開で取り寄せた警察の情報によると、「被害者の死亡は、行方不明になってから、遺体となって発見されたまで」になってる。

なぜ、司法解剖までしてつき止めた死亡推定時刻をなかったことにしたのか?(岩上–捜査過程で矛盾が出てきたので、法医学的な見地から特定された時間に設定してしまうと、自分達が作り上げたストーリーに当てはまらなくなってしまう。よくある手。)➡小原には、ちゃんとしたアリバイがあったので、小原を犯人に仕立て上げるために死亡推定時刻をずらしたのだろう。

ねこ鍋

2010年3月23日 黒木昭雄 X 岩上安身 -8~9/17-

  ゲッ!!!司法解剖の結果まで平気で歪めちゃうんですか!? こんな事、平気でしてしまう警察なら、春馬さんの検視だってどこまでキチンとやっているのか…も分からないですよね。たとえ、司法解剖をしていたとしても、最初の段階で「自死」という判断を下してしまっていたら、そのストーリーに合わせるために、こうやって簡単に結果を歪める可能性だって高いし。本当に警察なんて、信用できない組織だって判ります。


 警察/メディアの実態 26 

警察に忖度するだけのメディア

3:28–再三警察に恐喝事件に対して、Z氏の実名まで出して捜査を懇願するものの警察は拒否したので、公安委員会に苦情を申し立てた。しかし、現実その苦情はけられてしまった。公安委員会は申し立てに対して誠実に調査し、処理しなきゃいけない立場にあるのに、それすらも拒否されてしまったら、その公安委員会に対しての苦情はどこに持っていけばいいのか?

4:20–(岩上)国のトップに持っていくしかないのでは?指名手配犯とされる小原勝幸は、もしかしたら冤罪かもしれないのだから、とんでもないこと。まさに死人に口なし。不審な点が多すぎなのだから、警察にキチンと再捜査をさせるべき。

6:28–(岩上)国民がなんらかの形で権力機関に働きかけ、自分達の要望を叶える、或いは、権力による一方的な侵害や迫害があった場合に申し立てや抗議をするのは、民主主義社会において重要な権利。不当な権力の行使に対して声を上げるのは可能で、その回路の一つが国家公安委員会。国民と権力のある警察の差は歴然なので、本来なら国家公安委員会は監視しなければならない。ところがキチンと機能していない。そうなると、普通ならメディアに頼ることになる。権力組織を監視してくれるのが本来のメディアの役割でもあるのに、警察からのリークをそのまま垂れ流しているのが記者クラブメディア。警察だけでなく、検察に対しても然り。他社よりも少しでも早く情報を報道する、記者クラブからトコ落ちしないようにする、それだけを競争しているのが日本のメディアの現状。記者クラブの存在はオカシイ。記者会見はオープン化して、フリーランスのジャーナリストも入れるようにするべき。

12:10–共同通信社に「なぜ、岩手の事件を取り上げないのか?」と質問したら、「地方の事件だから」との回答。「懸賞金もかかってる。被害者遺族・加害者家族も皆して警察がオカシイから再捜査して欲しい。」と記者会見を行ったのに。(岩下–取上げないのは、おそらく、警察庁にとって非常に不愉快な事件だからだろう。ジャーナリズムって、行く先々で軋轢が起きるのが当たり前の仕事なのに、それをしないのは、もうジャーナリズムではない。)警察の圧力がかかって報道しないのではなく、日常的にリモートコントロールされて、上司の顔色を伺う部下のように忖度し、自らの判断で書かない。

16:00–情報統制された民主的な国家に移行する時に、真っ先にやらなければならないのは情報公開。それによってソビエト連邦は崩壊していった。日本という国はずっと民主社会だと思ってきたが、ある部分は民主的と言えない。どこの政党の支持者というのは関係なく、全ての人にとってマイナスの部分。

ねこ鍋

2010年3月23日 黒木昭雄 X 岩上安身 -10~11/17-


 警察/メディアの実態 27 

世界で日本にしかない「記者クラブ制度」

2:00–(岩上)最も頑固にオープン化を拒んでいる省庁は、なんといっても警察・検察。警察に何か落ち度があった場合、厳しくメディアが追及しないのが多い。警察の隠蔽に間接的に加担するケースも沢山ある。総元締めに意見できないのは困る。 

 4:12–(寺澤)国家公安委員会が捜査上の秘密とオープン化しないからこそ、裏金問題など隠蔽と繋がる。記者クラブ制度は、全世界で日本にしかない。日本統治下の韓国では存在し、独立後も(権力側が情報統制するのに便利なので)そのまま継続された制度だったが、2001年、仁川国際空港がオープンした時の会見で、「記者クラブに属してないフリーランスのメディアが記者クラブに参加できないのはオカシイ」との反発で、裁判になり、原告側が勝訴。フリーランスのメディアでも参加可能となると同時に、ネットで世論が高まり、記者クラブ制度が消滅。以後は全オープン化された。

2010年3月23日 黒木昭雄 X 岩上安身 X 寺澤有 -12/17-
  本当に「記者クラブ」制度はオカシイですよね。「海外の自死報道」からみる日本の警察&メディアの問題点でも取り上げましたが、アメリカのロビン・ウィリアムズ氏、ケイト・スペード氏の場合は「記者会見」で、イギリスのアレキサンダー・マックイーン氏の場合は「死因審問」で、死去に至るまでの背景(当日の時系列、発見時の状況、病歴など)から、「検視・司法解剖・薬毒物検査」の結果まで、警察がキチンと発表しています。「記者クラブ」制度がないので、フリーランスのジャーナリストであっても、希望すれば誰でも記者会見に参加できるようになっているのです。井上公造氏が言うように、「芸能レポーターは警察とは接触できないので、取材にも限界がある」などということはありません。

井上公造氏「自殺報道番組側が裏付け 芸能リポーターは警察と接触できない」1


「記者クラブ」なんて制度は直ちに廃止し、記者会見をオープン化するべきです!


 警察/メディアの実態 28 

「国民の知る権利」が守られてない日本

2:50–(寺澤)韓国で使われた報道のオープン化申立て書と、「憲法21条・表現の自由」の保証を盾に、記者クラブの会見に参加・取材希望する旨の裁判を2005年に起こすも、警察庁記者クラブと警察庁広報室がタッグを組み、「フリーランスの記者に記者クラブへの参加権利はない」と主張され、敗訴。「取材に応じる・取材のために色々な資料を配布する・誰かが説明する・記者クラブの部屋を提供する」などの行為は、全て便宜供与(=無償のサービス)であるので、元々サービスする必要性がないのに、なぜ、フリーランスの記者までサービスしなければならないのか?というが敗訴理由。 

5:55–(岩上)日本中の官公庁(地方自治体含めて)ありとあらゆるビルの中に記者クラブが存在するが、限られた人しか見れず、一般には解放されていない。多くの国民が知らないところで、物凄く広大なスペースを血税で自由に使われている。 

6:53–(寺澤)無料のオフィスを新聞・テレビに提供しているのが記者クラブ。メディアを飼いならしておいて、自分達に都合のいい記事を書いてもらうように仕向けてる。いきなり裏金問題など「警察に都合の悪い話」をいきなりするので、警察庁は僕には記者クラブ会見には来てもらいたくない。フリーランス記者でも会見出席は、「国民の知る権利」なので世界の常識なのに、日本ではそれが守られていない。

2010年3月23日 黒木昭雄 X 岩上安身 X 寺澤有 -13/17-


 警察/メディアの実態 29  

日本の常識は世界の非常識

0:55–(寺澤)記者会見に出席できる記者を(権力機関が好き嫌いで選り好みするのはアメリカなどではダメとされている。当たり前の話。

1:14–(岩上)「痛いところを聞くな!」と言われるが、痛いところを聞くのが僕らの仕事。(寺澤)それを良しとしたら、皆、都合良いことしか聞かなくなり、何のために記者会見開いているのか…が分からなくなる。

1:30–(寺澤)常識で分かるはずなのに。裁判官が常識に沿った判決をするとは限らない。2005年の裁判の際に裁判官は「記者クラブとは何か」を知らなかった。

2:34–(岩上)「裁判所は非常識」という感覚が大事。裁判所も官僚も国民に対して説明責任があると思ってなく、そうしないようにしてる。「記者クラブ・新聞社側も偉そうなことを言う側だけど、自分達にツッコミを入れられると答える義務はない」と思っている。

2010年3月23日 黒木昭雄 X 岩上安身 X 寺澤有 -14/17-
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2010年3月23日 黒木昭雄 X 岩上安身 X 寺澤有 -15/17-
2010年3月23日 黒木昭雄 X 岩上安身 X 寺澤有 -16/17-
2010年3月23日 黒木昭雄 X 岩上安身 X 寺澤有 -17/17-


上の対談から約8か月後の2010年11月2日、黒木昭雄氏が変死体で見つかりました。遺書が見つかったことで、自殺として処理されましたが、その遺書には岩手県警などへの抗議も記されていたとされます。以下は、生前交流があったジャーナスト達が黒木氏の死について語るニコニコ生放送の番組「変死・黒木昭雄氏~警察ジャーナリストに何が起きたのか?」ですが、更に「警察&メディアの実態」を知ることができます。

 【出演者】 

上杉隆(司会・ジャーナリスト) 

山口一臣(週刊朝日編集長) 

岩上安身(ジャーナリスト) 

寺澤有(ジャーナリスト) 

小宮山明希(週刊朝日記者)


 警察/メディアの実態 30  

警察を批判できないメディア

・(岩下)黒木さんは岩手の事件を追及していたが、メディアもこの事件をどこも取り上げてくれないので壁に突き当たっていた。2010年5月16日テレビ朝日の「ザ・スクープSP」でようやく取り上げてもらい、希望を持っていたが、放送後も新しい展開が見えない。期待した世間からのリアクションが得られないかったので、急速に落胆していった。

・(寺澤)1999年2月に黒木さんが警視庁を辞めたのは、腐りきった警察をなんとか外から良くしたいと思ったから。晩年には、「もう警察は、殲滅(残らず滅ぼすこと。皆殺しにすること。)しかないのかなぁ。」と、ぼやいていた。メディアも含めて、腐敗した世の中を正すのは、自分だけじゃ無理だと悟って自死されたのかも。

・(寺澤)岩手の事件だけじゃなく、いろいろな事件にものめり込み、ここ2年間は私財を投じるなど自己犠牲の取材で、400~500万ほどの借金があった。

・(寺澤)地元の人達と記者会見を開いたが、どこもメディアは取り上げなかった。警察も自分達の捜査ミスを認めるようなことはしないので、動かない。 

・(寺澤)変死にもかかわらず、千葉県警、あるいは警察庁は、黒木さんの遺体は司法解剖はしてない。司法解剖していれば、ネットなどで問題となっている点や、疑惑のいくつかは払拭されていたのかもしれない。司法解剖をキチンとしていないので、「警察が自殺教唆、殺害に関わったのではないか」と言われても仕方ない。司法解剖は、裁判所から令状をとってやるものなので、遺族の許可の有無は関係ない。警察の関与が疑われることは想像できただろうから、普通の常識があれば、司法解剖をするであろう。それをあえてしなかったのは、非常に不思議なこと。通夜の際に解剖をしていないことを知り、他殺説の疑いを払拭するため遺族に行政解剖を強く薦めたが、皆さんの同意が得られなかった。 

・(寺澤)黒木さんは、「警察もマスコミも最後には良心を取り戻して、捜査や報道をしてくれるのではないか・・」と淡い期待をしていたが、現実には警察官もマスコミ記者も自分達の生活を守るだけで良心などあるはずがない。

・(山口)遺書は本人のもので間違いないだろう。あの世で会いたい人の一番最初に、岩手の事件の被害者「佐藤梢さん」の名前があり、「誰に殺されたのかを確かめたい」と書かれていたそう。最初は「覚悟の自殺」と記事に書いてしまったが、時が経つにつれ「黒木さんの活動に対して反応してこなかったメディアや、それまでの頑張りを嘲笑うかのように懸賞金を上げ、無視し続けてきた警察が追いつめた、ある意味他殺」だと思う。

・(山口)岩手の事件では、「容疑者と被害者の親が協力し合って」岩手県警の本部長や国家公安委員会宛てに再捜査を求める嘆願書を提出。小原容疑者の住む町の半分以上(約3000人分)の住民の署名が集まり、岩手県に提出。日本弁護士連合会にも人権救済申立書を提出。それでも、再捜査はされていない。

・(山口)警察・行政の顕著な不作為があるのに、なぜ、報道しないのか?岩手の事件は、容疑者が負傷し、殺害や死体遺棄することが不可能と思われる状態というだけでなく、時系列的にオカシイなど、黒木さんは現場で感じる長年の警察の勘で、岩手県警の捜査判断に違和感を覚えていた。

・(上杉)そもそも現場に行くのは雑誌やフリーの記者。事件が発生した時、記者クラブの記者は警察発表の会見に赴き、情報を得るのが日本の仕組み。警察発表の記者会見に参加後、記者クラブの記者も現場に赴く人達もいる。

視聴者からの質問

「なぜ、マスコミは岩手の事件を報道しないの?」

「真実の報道は日本にはないの?」

「マスコミは警察批判はしてはいけないの? 」

↓↓↓

(寺澤)批判をしたら、逮捕される可能性あり。警察の記者クラブから追い出されて、新聞の社会面を書くことができない。記者は自分で捜査をするわけではないので、事件の内容は警察から聞くしか手段がない。岩手の問題を「ザ・スクープSP」で取上げたのは、黒木さんが長野智子アナを個人的に知っていて、頼み込んだから。テレ朝が正義感に燃えて取上げたわけではない。テレ朝はいやいや取上げたので、本来ならホームページにアーカイブが載るのに、岩手事件についてはない。どんなに頑張って、私財を投げうってまで証拠を集めて訴えても、ニュースとして取り上げてくれない。取り上げても、他局が追ってきてくれない。(※長野智子アナの番組「ザ・スクープSP」と「ドキュメンタリー宣言」は記者クラブには属していない。岩手事件を取り上げたのは例外的なこと。) 

2010年11月14日 警察ジャーナリストに何が起きたのか?-1/3-
2010年11月14日 警察ジャーナリストに何が起きたのか?-2/3-
2010年11月14日 警察ジャーナリストに何が起きたのか?-3/3-

以上、「日本の警察・メディアの実態」について語る警察官OBとジャーナリストの言葉をまとめましたが、日本の警察・メディアがいかに腐っているか、いかに機能していないか…おわかりいただけましたか?
決して、仙波敏郎さんだけが警察を批判しているのではないんですね。私も調べていて、ここまでヒドイ実態とはビックリしました。
春馬さんや竹内結子さんをはじめとした芸能人の死去では、その死の背景に不可解な点が沢山あるのにもかかわらず、警察の素早い「自殺」判断を疑問視するメディアはありませんでした。
このような記事を2020年9月にアップしていたニュースサイトがありましたが、それは極めて稀。(※このニュースサイトも「三浦春馬に関する真実の情報を開示請求します」という名称で圧力がかかったからなのか、結局、突如閉鎖に追い込まれています。)
20200915 内部告発もメディア総出スルー
20200915 内部告発もメディア総出スルー2
この記事にあるように、「殆どのメディア関係者が違和感を覚えた」のに、「刑事事件だと思わせないために、いち早く”自殺”という言葉を使って事件性があることを隠した」とメディア関係者が思っていたとしても、それを報道で訴えてしまったら…警察の判断に批判をすることになります。
警察の判断に批判をしたらどうなってしまうのか?上の動画で、寺澤有さんが解説されている通り、逮捕や、警察の記者クラブから追い出されて、新聞の社会面を書くことができなくなってしまう可能性があるから、批判報道はできないんですね。
SNSにはいまだにこのようなコメントがありますが…
なぜ、メディアは報じないのか3
なぜ、メディアは報じないのか4
残念ながら、「検察・警察・政治家・マスコミ」に「正義」なんかないんですよ。
本当に正義感のある警察官には、仙波敏郎さんのように「出世はできない、窓際族のようなポジションに追いやられる、短期間にワザと引越しをさせられる」などという制裁が待っているのですから。
黒木昭雄さんのように、本当に正義感のあるジャーナリストが真実を追及しようとしても、メディアは相手にもしてくれませんでした。警察の捜査ミスを示すいろいろな証拠があっても、警察を取り締まるはずの「国家公安委員会」すら、日本では機能してない んですよ!これは、日本国民にとって大問題です。
「黒木さんを死に追い込んだのは、世間の無関心もある」
寺澤有さんがニコニコ生放送の番組「変死・黒木昭雄氏~警察ジャーナリストに何が起きたのか?」の中で仰られた言葉ですが、私はこれ、黒木さんだけでなく、今の「検察・警察・政治・マスコミ」の実態を作り上げてしまったのにも「日本国民の無関心」が大きな原因だと思います。

まず、三浦春馬さんの死を「単なる芸能人の死」と感じてる人が物凄く多いですよね。私のリア友の中で彼の死に疑問を持ち、検証している人は誰もいません。「警察が下した判断なのだから、間違いはないだろう」と、国家権力機関である警察を盲目的に信じてしまっているんですね。

彼の死に疑問を持ち、声を上げている人達だって、果たしてどこまで彼の死から判明した「充分な捜査・司法解剖・薬毒物検査をせずに”自死”と断定してしまう警察」や「警察発表をそのまま垂れ流し報道するメディア」の実態を「三浦春馬さんの事件だけでない社会問題」として認識しているのか…疑問です。

ましてや、春馬さんファンでない人達が、どんなに春馬ファンが訴えても、そのような警察やメディアの実態を「三浦春馬さんの事件だけでない社会問題」として認識するなんてことはないですよね。殆どの国民は、ここまで警察やメディアが腐敗していても、機能していなくても、無関心。そもそも政治や社会問題に対して無関心。韓国のように、「記者クラブ制度を撤廃しよう!」という動きにはなりません。
これは、2018年内閣府が発表した「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」の結果ですが、イギリスと比べて、圧倒的に日本人は「社会を良くするため自ら進んで行動したい」と考える人達が少ないのが判ります。

2018年内閣府「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」発表
2018年度 内閣府「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」

この結果は、私のように西洋文化圏で暮らしていると、心から納得できます。受け身的な日本人の性質は顕著ですよ。本当に自分から動こうとしない、他力本願の人が多いのでイライラしてしまいます。
日本は小さい頃から「右向け右の社会」に順応させる大人に育てるため、受け身の教育ですからね。そんな教育では、「自分で考え、自分で行動を起こす人」になるはずがありません。(因みに…西洋社会の教育は、幼稚園から「常に自分で考え、行動をする」自主性を徹底的に教え込んでいます。)
他の国なら、ジャーナリズム精神に反する「記者クラブ制度」なんかありえないし、万が一、あったとしてもとっくの昔に廃止になっているはずでしょう。よほどの独裁国家でない限り、「統治機構の警察をメディアが批判できない」なんてこともありません。インドの俳優「Sushant Singh Rajput」氏の場合は、メディアは警察の怠慢を散々取り上げ、警察の代わりに調査をしていますよね。
春馬さんは純粋に日本という国を、文化を愛し、日本人であることを誇りに思っていたでしょう。しかし、日本という国に生まれてしまったからこそ、警察から簡単に「自殺」と断定され、メディアから追及されることはないばかりか、遺書ではなかったのに「遺書公開」と作り話までされてしまいました。
非常に皮肉な最期になってしまったと感じてしまいます。

Source: 三浦春馬 Haruma Miura -魂の叫び-