芸能

『アイネクライネナハトムジーク』のコラムから

春馬くん事での目下の悩みは、
未見の『チルドレン』は映画を先に見るか、原作を先に読むか。( ´艸`)
ふふ、どうでもいい悩みだ(*´∀`*)

じわじわ来る『アイネクライネナハトムジーク』
この映画のネタ大好きで(´∀`*)ウフフ
誰が喜んでくれるのか分からないけど
自己満足で書いております。許して( ´艸`)
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今日見つけた記事、楽しく読んだので貼っておこう。

感情を猛烈にスパークさせる佐藤の猛ダッシュシーンのこととか

10年も同じ曲を同じ場所で歌い続けているミュージシャン斉藤さんを
「スナフキン」!!とは確かに!!と膝を打ったよ( ´艸`)

まさに、
「ここでこの時、この映画と出会えたことが本当に良かった」だね。

2019年8月 桑原シローさんのコラム

(引用掲載)
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「アイネクライネナハトムジーク」 伊坂幸太郎と斉藤和義の幸福な出逢いから生まれた恋の物語を今泉力哉が映画化


小説家と音楽家の幸福な出逢いから生まれたちいさな恋の物語

 6章の短編から成る伊坂幸太郎の小説『アイネクライネナハトムジーク』が映画化された。恋愛を真っ向から描いていることから伊坂作品のなかでも異色作と見なされたりもする本作だが、執筆するきっかけは、小説家として一本立ちする決意を抱かせた恩人、斉藤和義から“出会い”をテーマにした曲の歌詞を書いてくれないか?というオファーが届いたことであったのはあまりに有名な話。ふたつの豊かな才能の共振はやがて『アイネクライネ』という短編小説を生むこととなり、それをもとにして斉藤が《ベリーベリーストロング~アイネクライネ》という楽曲を書き上げると、続いて伊坂が続編となる『ライトヘビー』を執筆し……というふうに、まるで環状に広がるようにして作品が出来上がっていった実際の経緯に似て、この映画ではひと組の男女の恋愛模様を中心とし、彼らを取り巻くさまざまな人々の思いがけない出会いの連鎖によって物語が進んでいく。

 まるで良くできた恋愛ドラマのようなドラマティックな出会いをしたものの、日々の暮らしのなかでゆっくりと疲弊し、次第に口数少なになっていく主人公のカップル。性格が良い、という以外にあまり取り柄のなさそうな普通の会社員・佐藤は、長年同棲している彼女・紗季に思い切って結婚のプロポーズをしてみたものの受け入れてもらえず、気が動転してしまい身動きが取れなくなってしまう。このエピソードをはじめとして、映画の登場人物のほとんどが、いろんなものにぶつかってさまざまな場所に小さな傷をいくつも付けながら生活を送っている普通の人々であり、心の片隅でいつもぼんやりと、人と人との出会いって何だろう? そして出会いの先に待っているものとは?と考えている。

監督に起用されたのは、先ごろ最新作『愛がなんだ』が公開されたばかりの俊英・今泉力哉。今回伊坂幸太郎から直々にオファーをもらって本作を手がけることになったというが、『こっぴどい猫』や『知らない。ふたり』を撮った彼だと知れば、なるほどと納得がいった人も多いかと思う。前述した作品が高い評価を受け、すでに群像劇の達人という異名が定着しているだけあって、各パートをシームレスに連携させながら最終的に大きな絵を描き出すテクニックはやはり見事。ただ、実に良いと思わせるのは、驚きやスリルに走ることなく繊細かつ温かみのある人物描写を行っている点であり、随所にちりばめられたもつれた糸をゆっくりとほどいていく演出ぶりである。生きている限り、自分の存在がかならず誰かに影響を与えているという揺るぎ難い事実をひたすら穏やかに訴えかけるディレクションによって、作品全体に品格を纏わせる結果を呼び込んでいるのだ。ストーリーの中心軸となるカップルを演じるのは、2010年作『君に届け』やテレビ・ドラマ『僕のいた時間』でも恋人役を演じた三浦春馬と多部未華子。どこまでも自然な演技で画面を瑞々しく充たしていくふたりの周りには、原田泰造、貫地谷しほり、矢本悠馬、森絵梨佳といった魅力的なキャストが配され、寄ったり離れたりしながらどこか愛おしさをおぼえる模様を浮かび上がらせる。

作品全体が落ち着いたトーンで統一されているものの、キャラクターが感情を猛烈にスパークさせて画面に閃光を走らせ、観る者を揺さぶる場面も用意されている。佐藤が路線バスに乗った紗季を偶然に発見するシーンがそれで、唐突に走り出し、死に物狂いで延々とバスを追いかける彼を観ながら思わず『フレンチ・コネクション2』のポパイ刑事か、とツッコミを入れてしまったのだが、このような〈すれ違い〉を乗り越えるために有効なのは何よりもダイナミックなアクションであるといった潔い断定もまた好感を抱かずにいられない理由のひとつといえよう。

さて斉藤和義ファンにとって気になるのは〈斉藤さん〉の描かれ方だろうが、これがもう、まさに斉藤さんでしかないキャラクターになっており、ほくそ笑まずにいられない(演じたのは、フォーク・シンガーのこだまたいち)。『ムーミン』に登場する、自由と孤独を愛するスナフキンのような佇まいの彼は、本作においてもっとも画になるひとりであり、誰もが、ああいうふうに生きられたら、と感じずにいられない特別な存在として登場。時空を超えて歌を届け続けるのである。

 そして実際の〈斉藤さん〉はというと、本作で音楽を担当しているのだが、従来のイメージとはいささか異なるような劇伴音楽を提供しており、こちらも聴きものだ。エンド・ロールには、映画のために書き下ろした新曲《小さな夜》が登場する。ベリーベリーストロングな何かを掴むために何度も道を間違えて、転倒を繰り返してきたが、僕らは立ち上がらずにいられない。そんなメッセージを運んでくる人間味あふれる歌声に包まれていると、ここでこの時、この映画と出会えたことが本当によかった、って気持ちになるに違いない。

 

Source: 大切なことはすべて春馬くんが教えてくれる